こんにちは、宅地建物取引士の宅男です。

さて、もうすぐオリンピックと盛り上がっていますね。お祭りムードにつられて、不動産業界も盛り上がっています。

不動産も需要と供給で成り立っています。そのため、オイルショックの時のように、需要(不動産を買いたい人)が増えれば供給されるもの(不動産)の価値が上がっていくのです。

価値が上がっているならば、今は不動産の売り時なのか?オリンピックが過ぎてしまったら、不動産の価値はどうなってしまうのか?

あなたが疑問に思っていることを説明します。

1、オリンピック前に不動産を売った方が良いと言われている理由

1-1、外国人投資家の爆買い

オリンピックに向けて不動産の価値が上がっている話をする上で、投資家、特に外国人投資家の話は切っても切れない話です。なぜならば、彼らの「爆買い」により、日本の不動産の需要が高まっているからです。

では、なぜ彼らは日本の不動産の「爆買い」を行うのでしょうか?それは、オリンピックを開催した土地の地価が上昇することを知っているからです。

過去のオリンピック開催地では、オリンピック開催前に地価が上昇しているという現象が起きています。特に、2008年に開催された「中国・北京オリンピック」では28%も地価が上がっています。

彼らの爆買いによって、需要が引きあげられているために、不動産の価値も上がり、結果として高く売却することが可能となっているのです。

1-2、オリンピック開催地の需要

では、なぜオリンピック開催地の地価は上昇するのでしょうか?答えはやはり、需要が上がるからです。

せっかくならばオリンピックは見てみたいですよね?そう思うのは万国共通です。オリンピックを見てみたいと、開催地へ移住する人が増えるために、不動産の需要が増えるのです。

結果として、供給が減って不動産の地価が引きあげられるために、高く売却することができます。

1-3、低金利のために購入しやすい

今の住宅ローンはかつてない程に低金利です。これは、日銀のマイナス金利政策が影響しています。マイナス金利となっているので、銀行が日銀にお金を預けると預けたお金が減ってしまう現象が起きます。

それならば、低金利でもよいので一般消費者にお金を貸し出そうというのが、今の銀行の方針です。低金利というだけではなく、できるだけお金を貸したいと一般消費者が融資を受けやすくもなっています。

そのため、毎月の返済も少なく、融資を受けやすいときに不動産を購入しようという動きが高まっています。

2、2020年問題による不動産の供給過多問題について

2020年問題とは、オリンピックが終了することにより、不動産の地価が一気に下落してしまうのではないかと考えられている問題です。

2020年問題の根拠となっている部分について説明します。

2-1、外国人投資家の売却のため

不動産売却による利益を譲渡益といいます。譲渡益にかかる税金は、不動産を所有している年数によって異なります。

  • 5年以下の場合…39%
  • 5年超えの場合…20%

外国人投資家は、オリンピック開催地が東京に決定したとき(2013年〜2014年)より投資を始めています。そのため、2020年前には税金が緩和される5年超えの条件を満たします。

不動産の価値が高いうちに売ってしまうために、オリンピックが開催される前に売ってしまう外国人投資家もいるのではないかと考えられています。

外国人投資家が売りに走ってしまうことにより、不動産の供給過多のために地価が下がってしまう恐れがあるのです。

2-2、団塊の世代が売却するため

オリンピックを迎える2020年には、団塊の世代が70歳をむかえます。70歳をむかえることにより、医療施設や老人ホームへの入所を考える人もいるでしょう。入所の際には、不動産が不要となりますので売却を検討するはずです。

そのため、空き家が増えると考えられています。空き家が増えるということは、供給が増えることにつながりますので、地価が下落してしまうのです。

2-3、金利上昇のため

今のマイナス金利による住宅ローンの低金利は、景気が悪いために実施されている政策です。オリンピックにより経済が活性化し、景気がよくなる可能性は充分にあります。

景気がよくなったならば、マイナス金利政策を行う必要もありませんので、住宅ローンの金利も上昇することが考えられます。

同時に、一般消費者へ貸し出す必要もなくなりますので、融資も受けにくくなるでしょう。そのため、現在と比べて不動産を購入が難しい状況となり、不動産が余ってしまうのです。

このように、オリンピック開催後の不動産の地価の下落を、バブル崩壊のように考えている人もいます。

しかし、一方では2020年問題は起こらないと考えている人もいます。

3、2020年問題が起こらないとも言われている理由

3-1、外国人投資家がそのまま所有する

外国人投資家が日本の不動産に投資する理由の一つに表面利回りがあります。表面利回りとは、購入額に対する賃貸収入の割合のことをいいます。(購入額÷家賃収入×100)

例えば、1000万円で不動産を購入して、年間100万円の家賃収入があったとします。

この場合の表面利回りは、100万円÷1000万円×100=10%となります。

日本と諸外国の平均表面利回りを比べてみましょう。

  • 日本 5.02%
  • シンガポール 2.82%
  • 香港 2.82%
  • イギリス 3.21%
  • ロシア 3.22%
  • スイス 3.81%
  • アメリカ 3.91%
  • フランス 2.89%

比較して分かるとおり、諸外国の不動産に投資するより日本の不動産に投資した方が、利回りが高いことが分かります。

そのため、オリンピック後も不動産を売却せずに所有するのではないかと考えられています。

3-2、団塊の世代ジュニアが購入するため

団塊の世代が不動産を売却したとしても、団塊の世代の子供である団塊の世代ジュニアが、不動産の地価の下落を狙って購入を控えているという考え方もあります。

もし、団塊の世代ジュニアが不動産を購入するならば、需要がある程度確保できるために、不動産の地価が一気に下落することは考えにくいでしょう。

3-3、東京を離れる人が少ない

東京オリンピックに向けて東京ではインフラ整備が進んでいます。東京オリンピック後、インフラ説明が全て整ったならば、東京はとても住みやすい都市となっていることでしょう。

そのため、東京オリンピック後も東京を離れる人が少なく、不動産の地価の下落が防げると考えられます。

以上が、2020年問題が起こらないとされる根拠でした。

しかし、2020年が東京の人口のピークを向えると言われています。少子化の問題もあります。2020年問題が起こらないとしても、不動産の地価がゆっくりと下落していくことは間違いないと言われています。

オリンピックと不動産の関係に関するまとめ

オリンピック開催により、不動産の地価が上がるというオリンピックの影響を分かってもらえたのではないでしょうか。

また、オリンピック開催後の不動産事情について、2020年以降に不動産の価値や状況などが急変動する問題が起こるかどうか懸念されていますが、そのあたりは専門家でも意見が分かれています。

しかし、2020年問題が起こるにしろ、起こらないにしろ、不動産の地価がオリンピック開催前より上がることはないとほとんどの専門家が考えています。

私も同意見です。

すでに、空室率・空き家の問題がニュースで取り上げられるようになっていますので、不動産の地価が下落するのも時間の問題でしょう。

今、不動産の地価が頂上近くまで登り切っているのは間違いありません。もしかしたら、すでに頂上まで登っているかもしれません。

不動産の地価上昇の頂上は2020年までに必ずやってきます。地価が下がってから売るのは遅いし損をするので、不動産の売却を考えているなら、今すぐに売却に向けて行動しましょう。