こんにちは、宅地建物取引士の宅男です。

今回はあなたの不動産を高く売ることができる売却方法をお教えします。

それは、複数の不動産会社にあなたの不動産の査定を依頼することです。
なぜ複数の不動産会社に査定を依頼することが、高く不動産を売ることができることに繋がるのか?査定が一社だとどうなのか?

分かりやすく解説します。

1、複数の不動産会社に査定を依頼した方が高く売れる理由

1-1、取引事例比較法によるため

不動産の価格を査定する際に、取引事例比較法という方法を使用します。

これは、Aという不動産の売却価格を決める際に、似た不動産Bの取引を参考にするという方法です。
不動産Bが100万円で売れたとした場合、似た不動産であるAも100万円の査定をつけようとなるのです。

しかし、参考にする不動産取引は不動産会社によって異なります。
Bが100万円で売れたという取引を参考にする不動産会社bもあれば、条件が似た不動産Cが120万円で売れた取引参考にし、不動産Aに120万円の査定をつける不動産会社cもあります。
この場合、不動産会社bと不動産会社cのどちらに査定を依頼した方が高い査定が付くかは一目瞭然です。

このように、高い査定をつけてくれる不動産会社に巡り合うためにも、多くの不動産会社に査定を依頼した方がよいのです。

1-2、査定は査定を行う人の感覚によって異なるため

取引事例比較法については分かってもらえたでしょう。
しかし、似た不動産というだけであり、全く同じ不動産というものは一件もありません。

同じ間取りの同じマンションでも、階数や方角、日当たりが少し異なるだけで査定価格は左右されます。
それに加えて、査定を行う人の感覚によって決められるのです。

例えば、駅から徒歩10分と聞いたとき、近いと感じますか?遠いと感じますか?
感じ方は人によって異なります。
近いと感じた人であれば高い査定を付けてくれますし、遠いと感じた人であれば安い査定となるのです。

このように査定を複数の不動産会社に依頼することが、不動産の高価売却に繋がるのです。
しかし、一社にだけ査定を依頼し、売却までお願いすることが悪いこととならない場合もあります。

2、一社にだけ査定を依頼するメリット

一社にだけ査定をお願いし、そのまま売却までお願いする契約のことを、「専任媒介契約」と言います。

また、一社だけではなく複数の会社に売却までお願いする契約のことを、「一般媒介契約」と言います。

不動産会社と専任媒介契約を締結することによるメリットは3つあります。

2-1、不動産会社のやる気が出る

選任媒介契約は「あなただけに不動産売却をお願いします」という契約です。
そのため、専任媒介契約を締結することにより、売主は別の不動産会社へ依頼を行うことができなくなります。

「あなただけに不動産売却をお願いします」
「他の人にも不動産売却をお願いしていますが、あなたも不動産売却をお願いします」

どちらのために動いてあげたくなりますか?

不動産の査定を行うだけでも、様々な資料を集める必要があり、手間や費用がかかります。
しかも、不動産会社は不動産の売却をして始めて手数料を受領でき利益を上げることができます。
不動産の査定を提出し、不動産売却を依頼されても他の不動産会社が不動産を売却してしまった場合にはただ働きとなってしますのです。
そのため、一般媒介契約と比べた場合、専任媒介契約の方が不動産会社が積極的に動いてくれるのです。

2-2、報告義務がある

一般媒介契約の場合、不動産会社の報告義務はありません。そのため、不動産の問い合わせ状況などを確認したい場合には、こちらから電話を掛けて確認しなければなりません。

しかし、専任媒介契約の場合には、1週間または2週間に1回以上の報告義務があります。
そのため、定期的に不動産会社と打ち合わせを行うことができ、売却へ向けて相談を行うことができるのです。

2-3、登録義務がある

不動産会社が専任媒介契約を締結した際には、レインズ(不動産会社のみが閲覧できる不動産の売買物件が掲載されているサイト)に、依頼された不動産を登録する義務があります。

多くの不動産会社がこのレインズから物件を探します。
そのため、売却したい物件が買主側の仲介を受けた不動産会社の目にとまるようになります。

それに対し、一般媒介契約の場合にはレインズへの登録義務はありません。
レインズへ登録を行うかどうかは不動産会社次第なのです。

このように専任媒介契約を締結することにより、不動産会社との連携が密になります。
しかし、専任媒介契約を締結した不動産会社が「囲い込み」を行う業者だった場合には、話が変わってきます。

3、専任媒介契約による囲い込み

囲い込みについて説明をする前に、不動産会社が利益を得るための手数料について説明をします。

【両手取引】
売主から売却を依頼された不動産会社Aが、買主も仲介できた場合には、売主と買主から双方から手数料をもらうことができます。

【片手取引】
売主から売却を依頼された不動産会社Aが、買主を仲介できず、買主側に別の不動産会社Bが仲介に入った場合は、不動産会社Aは売主からしか手数料を貰えません。買主からの手数料は、不動産会社Bがもらうこととなります。

つまり、不動産会社としては手数料を多く得るために、買主も自分達の不動産会社で見つけて「両手取引」を行いたいのです。

両手取引を行いたいために不動産会社は、レインズを見て問い合わせをしてきた不動産会社に対し「申し込みが入っている」、「契約が終わってしまった」と嘘をつきます。

そして、売却物件の広告を見た一般のお客さんしか相手にしないのです。これでは、もちろん不動産が売却できるのが遅くなってしまいます。
売れないから他の不動産会社へ依頼しようとしても、専任媒介契約の契約期間内は他の不動産会社へ依頼することはできなくなっています。
結果として、「いつまでも売れないのは高いせいだ」と不動産会社から言われて、売却価格を値下げするしかなくなってしまうのです。

これが、不動産会社による情報の「囲い込み」です。一部の相手にしか、情報の開示を行わないのです。

もちろん、全ての不動産会社がこのような「囲い込み」を行なっているわけではありません。実際、私の勤務している不動産会社は「囲い込み」を行なっていません。しかし、「囲い込み」を行なっている不動産会社が存在するのも事実なのです。

街の不動産会社は囲い込みを行いたい不動産会社がたくさんあります。
これでは、どこに査定を依頼すればよいかわかりません。
このような囲い込みに合わないためにも、不動産一括査定を利用することをお勧めします。
なぜ不動産一括査定ならば囲い込みに合わないのでしょうか?囲い込み合わない以外にも不動産一括査定を利用するメリットはあるのでしょうか?

4、不動産一括査定を利用するメリット

4-1、悪徳業者の排除に力を入れている

不動産一括査定を運営するサイトは多くありますが、どのサイトでも囲い込みを行うような悪徳業者の排除に力を入れています。
排除の方法は、運営側が定期的にパトロールを行なったり、使用者からのクレームによるものだったりと様々な方法を取っています。

悪徳業者と判断した場合は、不動産一括査定サイト側から提携を打ち切ります。そのため、不動産一括査定サイトと提携している不動産会社は優良な会社が多いのです。

4-2、不動産会社を訪問する必要がない

複数の不動産会社に査定をお願いした方がよい理由は、「1、複数の不動産会社に査定を依頼した方が高く売れる理由」で分かってもらえたでしょう。
しかし、不動産を高く売りたいと不動産会社を一社ずつ訪問すると、物件の説明を行うと多くの労力と時間がかかってしまいます。

それに対し、一括査定であれば物件の情報をサイトに入力するだけで、複数の不動産会社へ一括送信されます。
そのため、在宅しながら最短1分程度の入力で、複数の不動産会社に査定を依頼することができます。

このように、とても便利な不動産一括査定ですが、使用することによるデメリットはあるのでしょうか?

5、不動産一括査定を利用するデメリット

5-1、情報の整理が難しくなる

不動産一括査定を利用することにより、複数の業者より査定について連絡がくるようになります。
そのため、どこの不動産会社とどのような話をしたか混乱してしまうことがあります。

このようなことにならないように、しっかりとメモなどを取って残しておく必要があります。

5-2、電話がかかってくる

基本的には、不動産一括査定の結果は電話でかかってきます。
そのため、外出中などに電話に応じる必要が出てくる場合も出てきます。

このような事態を防ぐために、情報を送信する際に備考として電話に出ることができる時間帯などを記載しておくとよいでしょう。
また、備考にメールで対応することを希望すると、メールで査定を希望することもできます。そのまま記録として残すこともでき、非常に便利です。

5-3、情報流出の恐れがある

不動産一括査定を利用するにあたり、住所や電話番号などの個人情報を入力しなければなりません。
そのため、個人情報流出のリスクがあります。

個人情報が流出していた場合、情報を送信した後、査定を依頼していないにも関わらず不動産会社から連絡が入る可能性もあります。
実際にそのような体験をした人もいるようです。

不動産一括査定を利用する際には、このようなことが起こらないように、個人情報の取り扱いに力を入れているサイトを利用するようにした方がよいでしょう。

不動産一括査定についてまとめと感想

不動産売却を考えた場合には、多くの不動産会社に査定を取ってもらった方が高く売却できるのは間違いありません。

しかし、街の不動産会社では囲い込みに合う危険性もあります。
また、多くの不動産会社を訪問するのは時間と労力が必要です。
そこで、活用して欲しいのが不動産一括査定です。

不動産一括査定であれば、悪徳業者の排除を行っているために囲い込みに合う危険性はありません。
また、自宅のパソコンやスマートフォンから情報を送信するだけで複数の不動産会社から査定を取ることができるのです。

不動産一括査定を取ったあとはどのように行動するのがよいか?
おすすめしたい流れを説明します。

おすすめしたい査定後の流れ

査定を取った後、まずは、どのような不動産会社か知るために不動産一括査定の結果を確認した上で、数社と一般媒介契約を締結して下さい。

相手の不動産会社がどのような不動産会社かよく分からない状態のまま、査定の結果が高かったからと、一社と専任媒介契約を締結することは絶対にしないで下さい。

高い査定が撒き餌となって、売主が食いつくのを待っている可能性もあります。

そして、一般媒介契約を締結した不動産会社の中から、対応、価格などを考慮して一社だけ選択して下さい。
選択した一社以外の一般媒介契約を解約し、選択した一社と専任媒介契約を締結します。

【一社を選択する見極めポイント】

  • 一般媒介契約にもかかわらずレインズに登録を行っている
  • 一般媒介契約にもかかわらず不動産の問い合わせ情報などで頻繁に連絡をくれる
  • 店頭広告や各戸への広告の配布など熱心に活動してくれる

不動産会社は専任媒介契約を締結することによりさらに動けるようになります。選択した一社は不動産売却のために、さらに尽力してくれるようになるでしょう。